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リストマーク 祭りの後?(後編) 

2007年01月08日 ()
ゲームの小説 * 小説・文学
本日即効で後編を仕上げました!
が!
・・・急ぎすぎて何に主を置くつもりだったのかがさっぱり分からなくなr(ry

結局どたばたのまま、急激に終わらせてますが、ご容赦ください。

・・・・と言うか、書き手が「まともなハンス」を搾り出せずそこにばっかり時間を取られましたYO!orz

では続きからどうぞ。










「あの・・・・」
誰もが黙り込んでいた中、やっとの事でクルルが口を開いた。
「掃除終わったんで、洗濯してきます。」
ハンスのバカ丁寧な声が入り、何かを言おうとしていたクルルがその勢いを削がれる。
「どうした?この前と違って本当に実害の無いハンスだぞ?」
ジャバウォックが面白そうに笑う。

帰宅したハンスはその後、エプロンをつけ朝食の用意をし、はたきと箒を持って部屋を掃除した挙句、今は皆が使っていたシーツと毛布を洗濯して気持ちよさそうに干している。
「どうやらハンスに効力の出た酒は「まとも」になる酒だったらしいな。」
ジャバウォックがそう言ったものの、この状態のハンスを「まとも」と言う事に相槌を打てるものは誰もいないらしい。

「まぁ酒瓶を見てくれ。」
ジャバウォックは先刻酒瓶の束から見つけ出したそれをテーブルの上に差し出した。
相変わらず怪しげな黒い酒瓶にはきちんとラベルが貼られている。
いつもなら効能だけに目が行くのだが、今回は酒の名称にも全員がため息をついた。

『迷酒 お楽しみ袋』
その名前だけで、今回の状況が飲み込めると言うものだ。
『効能:飲むと以下の効力のどれかがランダムで現れます。
「幼児化、老齢化、女性化、男性化、巨大化、小型化、性質反転」
稀に2つの効力が混じることもありますので、ご了承ください。
元に戻る時間は量により変化しますが、最短で15時間最長でも20時間となりますので、ご了承ください。』

「効力は長くても1日足らずか。まぁ、それぐらいなら折角だからこの状況を楽しんだらどうだ?」
「「だよねー、折角だもんね!」」
ゆずきとふぃりす、そして椿は既に平気なものだ。

「「みてみて熊の手袋に細工して、にゃんこ手のできあがりー!コールさんもいる?」」
出来上がったネコの手袋に騒ぐ姉妹を見てコールは深いため息をついた。
「エンリョする・・・・」
鏡で改めて自分の姿を見たコールは、ネコミミが存外似合っていることにショックを受けたらしい。

「何だそこはやっぱり姉弟だな、そうやって入れ替わってみると弟殿とそっくりだぞ。」
「ダヨネー。それはいいんだけどハティが随分とかわいくなりすぎじゃ?」
「可愛いとかいうな!」
「イヤ、ゼッタイ可愛すぎる!これとかこれとかも似合いそうだし!」
「ギャー!」
さっきからいつもとは逆の体格差で椿に押さえ込まれたハティは、着せ替え人形のようにして遊ばれていた。

「こっちもなぁ・・・片方だけ女になればおしどり夫婦の名にそぐうのにな。」
声も出せず、Falchionの陰に隠れるようにして泣き崩れるHadoramの姿は、儚げな美少女の風情だ。
ずっとFalchionの後ろに隠れているのは、油断すると椿に押さえ込まれ可愛い服に着替えさせられてしまうかららしい。

「ふぁる殿もずいぶんと美人になったじゃないか」
「そうですか?」
こっちはHadoramと違って特にあわてる事も無い。
さっきも部屋中の瓶を探し回るFalchionの後ろを、Hadoramが泣きそうな顔のままついて回っている姿を見て、フライムが吹き出していた。

「あれじゃおしどりと言うよりカルガモの親子だものな。」
「いえてるな」
今や男の姿となった赤髪2人は特にあせるでもなく、酒を酌み交わしながら笑っている。

女性の方が適応力があるのだろうか、クルルを除く全員が既にこの状況を楽しんでいる。
男の方はと言うと、シオだけがやけに嬉しそうな顔で普段は背丈の差で着れないハンスのコルセアを借り、その姿を写真に取ったりした上で
「ちょっと、外の空気を吸ってくる」と言って出て行ったまま戻ってこない。
どうやらつかの間の高い視点の世界を楽しむつもりのようだ。

そんな中派手に容姿が変わったにもかかわらず、楽しむ者がいた。

「さて、ハティのコーディネイト終了ー!次は・・・・」
椿の目があきらかに獲物を探す輝きを見せる。
その後ろにはいつの間にか黄色いバタデコーラに着替えさせられたハティがぐったりと座り込んでいる。
少し開いた胸元とふわりと大輪の花のように広がる裾が、さながら初めての夜会に出席する小さな姫のようだ。

「次は・・・」
と椿の目がHadoramとFalchionのほうを見る。
とっさに後ろに隠れたHadoramだったが、Falchionから意外な台詞が飛び出した。
「椿さん、チョーリーってあります?」
「シェル!?」

「あるよー」
椿が嬉々として取り出したチョーリーを持って着替えに行こうとするFalchionをHadoramが必死に引き止める。
「お前まさか、それを着るつもりなのか!?」
「うん」
あっさり答える相棒にHadoramが必死の形相で詰め寄る。
「何でそんな順応性高いんだよ!というか何でそんな薄い衣装着るかな!」

「だって、男の姿じゃ絶対着れないし。着るなら今の内だろ?」
さも当たり前のように答えるFalchion。
「あと、いい加減諦めるか、楽しむかしないと、着せ替えにされそうだし。」
じゃ、と言ってFalchionが隣室へと消えていく。
残ったHadoramは背後から強い視線を感じて恐る恐る振り返った。

「じゃ、着替えようか」
椿がにっこりと笑う。
部屋にいまやソプラノになったHadoramの悲鳴が響き渡った。

「「おー、ふぁるぽん似合うね!」」
チョーリーに着替えたFalchionの姿を姉妹が絶賛する。
明るい青のトップのチョーリーは細腰になったFalchionにこの上なく似合っていた。

その姿を見てHadoramがため息をついて涙をこぼす。
散々椿に色々着せられた挙句、最後にHadoramが着せられたのは真っ白なガンドゥーラだった。
これが長く伸びたHadoramの真っ黒な髪と相反して優美ともいえる。

「シェル、似合い過ぎだ・・・」
泣きながら相手を褒めるHadoramにFalchionが追撃した。
「ん?シャルのほうが可愛いと思うよ。」
止めに近い威力があったらしい、Hadoramはがっくりと膝をついた。

「皆さん、食事の用意ができましたよ。」
その声に全員がぎょっとして振り向く。
それぞれ変化した容姿に、ぎこちなくも慣れてきたメンバーだったが、この「まともなハンス」にだけどうにも違和感を拭えないらしい。

テーブルに付くとハンスがいそいそと給仕を始める。
「椅子がちょっと低いですか?」
声をかけられたクルルがまるで幽霊にでも会ったかのように、飛び上がって身を引いた。
見たことも無い、そしてまるで別人のような心配顔のハンスに、クルルは慌てて「大丈夫ですっ!」と叫んだ。

「嬢ちゃん、ハンスにまともになって欲しかったんじゃないのか?」

それはそうなんだけど!
「まともって言うのはこういう事じゃなくて、もっと普通の・・・」
「しかしこの行動をしているのがハンスではなくドーやふぁる殿だとしたら?いたってまともな行動じゃないか?」

そうなのだ「ハンスで無ければ」まともな行動なのだ。
分かってはいるんだが。
(これはまともとは絶対に違う!)
クルルは心の中で叫んだ。

とりあえず食うか、と皆がのろのろと朝食に手を付け始めた。
焼きたてのマフィンとライ麦パン、そらまめのスープ、ゆで卵、オムレツ、食後の紅茶と完璧な朝食だった。
だがそれを作ったのがハンスだと思うと、どうも覚悟を決めないと口の中に入れにくい。

「美味いな」
「有難うございます」
丁寧に礼を言うハンスに何名かが口の中のものを吹き出しそうになりつつも、やっと飲み込んでみると、これが本当に美味しかった。

最初は恐る恐るだった料理の減りが、段々とスピードアップしていく。
30分後には全員がほぼ食べ終わり、食後の紅茶を飲んでいた。
その紅茶を一口飲んだジャバウォックがその手を止める。

「ハンス、この紅茶は酒が入ってないか?」
「はい、風味付けに少し。」

酒。

その言葉に紅茶を飲んでいた全員の動きが止まった。
ジャバウォックが素早く立ち上がり、台所へと姿を消す。
そして直ぐ手に何かを持って引き返してきた。

調味料入れほどの小さなそれは「怪しげな黒い瓶」と呼ぶあれをそのまま小さくしたものだ。

「姐御、それはまさか・・・・・」
やっとの事でクルルが聞くと、ジャバウォックが瓶に張られたラベルを読む。

「解除用アルコール、効能、変身シリーズの酒を飲んだものの直ぐにもとの姿に戻る必要が出たときにのみお使いください。ひと舐めで全ての酒の効果が切れます」
そこで一息ついてから、高々と宣言するように付け加えた。

「解除までの時間は5分となっております・・・・だそうだ。」

本日最後の黄色い悲鳴がマルセイユに木霊した。




何名かが勢いよく隣の部屋に飛び込む中、ジャバウォックは本日ずっと黙ったままのドーマウスの横に立った。
「・・・誰も気が付かなかったようだな。」
「効力は10歳ぐらいみたいですから。」
クルルやハティにでた幼児化の効能は本来の年齢から10歳前後の変化が現れるらしい。

「お前は10年経っても変わらないらしいな」
ジャバウォックの台詞にドーマウスは
「きっと皆さんそうですよ」
と静かに笑った。
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[2007.01.08(Mon) 02:38] 短編小説Trackback(0) | Comments(0)
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